「ウェブ進化論」梅田 望夫
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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言わずと知れた2006年の話題図書。
GoogleとAmazonを中心にインターネットの新しい潮流「Web2.0」を日本に紹介する。
「あちら側」と「こちら側」という言い方で、既存の価値がネットに吸い上げられていく姿を伝えています。
この一年で起きていることの凄さには、まったく同感です。
まさかマイクロソフトがここまで追い込まれる形になろうとは。
そして昔から理想としてはあった、ユーザー主導の時代がいよいよ現実になっている事実はこうして書物になると改めて衝撃的ですね。
個人的には、GoogleもAmazonもよく知った企業であり、ロングテールなど含め、特に驚きはありませんでした。
ただ、Googleのサーバーが無料OSのLINUXによるものであるという点は、そうだ、だからなんだ、と改めて。
すべてはLINUXから始まったってことになるのかな。
私はGoogleも好きなので、一部に聞くGoogle絶賛しすぎ、は気になりません。
でも、チープ革命というビジネスモデルが、良いかどうか、最終的にそれでみながハッピーになるのかは、疑問です。
全体を通じて、コンサルタントとしての著者の顔がチラつきすぎかなと。
また、リサーチはちょっと少ないかなと。
やっぱり、この手の本は足で稼ぐリサーチが説得力を持ちますね。
はてなの紹介するより、Googleのアキレス腱の考察をしてくれた方が良かったかなあ。
Googleのチープ革命を支えるのは、そうはいっても広告モデル。人類史に残る功績があるとしても、広告モデル。負けるというよりは、暴走して自滅するインテリパンクロッカーのような危うさをはらんだ企業だと思います。
そこがカッコ良いんですけどね。
印象点:★★★☆☆
映画に例えるなら、センセーショナルでトレンド最先端をスピード感たっぷりに楽しめる佳作、「トレインスポッティング」の瞬間風速でしょうか。